小児科クリニックと小児病棟は、どちらも子どもの患者を対象とする医療機関ですが、看護師の仕事内容は大きく異なります。
小児科クリニックでは、さまざまな症状の子どもが訪れます。
風邪やインフルエンザ、アレルギーや喘息など、比較的軽症の場合が多いです。
そんな現場に従事する看護師は、問診や検温、血圧測定といった基本的な検査に関わり、注射や点滴、服用薬の説明なども任されます。
また、予防接種や健康診断等の予約管理や記録も担当しています。
クリニックは入院設備のない場所がほとんどであるため、基本的に夜勤はありません。
一方の小児病棟では、長期入院が必要な子どももいます。
白血病や心臓病、先天性の疾患など、命に関わる病を抱えているケースも少なくありません。
そのため、現場の看護師は、子どもの生活介助にも深く関わることになります。
日々のバイタルサインチェックや点滴、薬の投与に加え、食事介助や入浴介助、排泄介助などのケアも行います。
そして、小児病棟にて生活を送る子どもたちは、親御さんと離れて寂しい思いをしています。
その状況を汲み取り、子どもの話し相手になって心理的不安を軽減させたり、こまめに相談に応じたりすることも大切です。
このように小児科クリニックと小児科病棟の看護師の仕事内容は、対象となる子どもの症状や状況の違いによって異なるということが分かります。
どちらも子どもと親御さんに寄り添う姿勢が求められる仕事ですが、小児科病棟の方が精神的サポートの要素が大きいといえます。